Brouwerij Verhaege
フェルハーへ醸造所

西フランデレン(フランダース)のフランスとの国境近くにKortrijk(コルトレイク)という町があります。この町の郊外にあるVichte(ヴィヒテ)という小さな町で1892年からビールを作り続けている醸造所がVerhaege(フェルハーへ)醸造所です。家族で経営している小さな醸造所です。

この醸造所はいわゆる「フランデレンの赤ビール」に分類される、赤茶色で酸味があるビールをいくつか作っています。これらのビールの酸味はオークの樽で長期間熟成させることによりもたらされるものです。このような作り方をするビールは Rodenbach (ローデンバッハ)醸造所が作っているものが有名ですが、この醸造所はそれよりずっと小規模です。

醸造に使用する水は地下170メートルから汲み上げた地下水です。麦汁に酵母を加え発酵させてできた若いビールは、前述の通りオークの樽の中に入れられ、熟成されます。熟成期間は短いもので8ヶ月、長いものは3年以上にもなります。熟成されたビールは樽ごとに違う味になるので、いくつかの樽から違う味のビールをブレンドして味を調えます。また、ブレンドするときに「古い」ものと「若い」ものをブレンドし、甘酸っぱいものに仕上げる場合もあります。つまり長期間熟成させたビールは酸味がきつくなり、若いものは甘味が残っているので両者をブレンドすることにより果汁のような甘酸っぱさを持つビールになるわけです。例えば Echte Kriek という製品のベースに使われているビールは1年ものと3年ものをブレンドしたものです。Duchesse de Bourgogne という人気のビールも同様に古いビールと若いビールをブレンドして作ったビールです。(ただし、Echte Kriek は“Kriek”という名前が示すように、ブレンドしたビールにさらにさくらんぼを付け込んで再発酵させます。)

この醸造所は「赤ビール」の他にもいくつかのビールを作っています。味わい深いピルスナーのVerhaege Pils、ほんのりとしたフルーティーな甘味とホップの苦み・香りが絶妙なバランスを保っているクリスマスビールの Noel Christmas Weinachtなどです。


麦汁を作るための大きな釜


オークの樽。この中でビールが長期熟成され、酸味が出てくる。


瓶詰めの機械


セールス担当のCarlo Verhaegeさん


皆さんからの情報

Brouwerij Verhaege

Beukenhofstraat 96, B-8570 Vichte

TEL: +32 56 777032

なお、醸造所の近くにはこの醸造所「公認」のカフェ “Den Hart”があります。参考までにその住所電話番号も記しておきます。

Cafe Den Hert

Vichteplaats 52, B-8570 Vichte

TEL: +32 56 777482

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KENMOCHI Hideki <hideki@kenmochi.com>